2022年9月9日(金)ー18日(日) 午後1時ー4時
CCA Books では、ビエンナーレを特集した展示を、9月9日から18日まで行います。
ビエンナーレ、トリエンナーレと呼ばれる大規模な国際美術展は、90年代頃より増え始め、今や何百というビエンナーレタイプの展覧会が世界中で開かれています。
以前は、1895年にスタートしたベネチアビエンナーレ、1951年にスタートした
サン・パウロ・ビエンナーレ、1955年にスタートしたドクメンタなど、欧米を中心に
数カ所で開かれるだけで、その規模も今ほど大きいものではありませんでした。
60年代頃より、ベネチア・ビエンナーレやドクメンタなどは、
最先端のアートが展示される場所として認識されるようになりました。
「世界」のアートの動きが見て取れる場所の一つとして
考えられていたところもあったのです。確かに、ヨーロッパ中心で動いていた
ベネチア・ビエンナーレで、アメリカのアーティストが脚光を浴びたのも60年代であり、また、ニューヨークを中心としたムーブメントが注目を浴びていた時に
ヨーロッパでも着実に新しい動きが生まれていたことを
キーファーやバゼリッツらのアーティストを紹介することで
世界に発信したのはドクメンタでした。(documenta 7, 1982, Rudi Fuchs)
それから数十年、世界の状況は大きく変わり
大規模展覧会にも、様々な変化が起こりました。
開催の意義や内容の再定義を再考する機会も多くなりました。
今回CCA Booksでは、主に60年代から80年代のビエンナーレのカタログを
取り上げます。新しい考えが示され、情報交換の場としてビエンナーレが機能していた
時代です。インターネット時代前のカタログは、より多くの地域や人々に情報や
展覧会の空気を伝える、数少ない手段でもありました。当時としてはかなり工夫を
凝らした装丁のカタログや、豪華本が当たり前ではなかった時に、数巻にわたり
出版されたものもあります。ぜひ実際に手にとってご覧ください。
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