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ファン・ヨン・ピン/シェン・ユアン

2020年7月17日ー23日





















CCA Books では、CCA アーティスト・ブック・シリーズとして1999 年に制作されたファン・ヨン・ピン「2000 年ー2046 年的旅行指南」と、シェン・ユアン「舌」を特集します。


ファン・ヨン・ピンとシェン・ユアンは、1999 年CCA 北九州に滞在し、プロジェクトと発表すると同時にこのアーティストブックを制作しました。ファン・ヨン・ピンが制作した「2000 年ー2046 年的旅行指南」は、カードとポスターがA4 サイズの本になったものです。折りたたまれた4 枚のポスターを広げつなげるとりんごの皮をむいたように広げられた世界地図が完成します。地図上には、

2000 年から2046 年の間に起こるとされる、431 件の自然災害や疫病、突然変異が記されています。

シェン・ユアンは、味覚を感じるとともに言葉を生み出していくという“舌” の隠喩的な役割、精神的かつ物質的な意味性への関心から、舌にまつわる作品を多く制作しています。CCA で制作された「舌」は、20枚のカードから構成されています。「舌」の検索カードになっており、様々な意味やそれに関する資料、また彼女の作品が示されています。


ファン・ヨン・ピン(1954-2019)とシェン・ユアン(1959-)は中国でアートを学び、民主化に向けての運動が活発になっていった80 年代の前衛的な動きの中でアーティストとして活動を始めました。天安門事件が起こり、ベルリンの壁が崩壊した1989 年に、ポンピドー・センター(パリ国立近代美術館)で「大地の魔術師」展が開催されます。それまで西洋中心に構築されてきた歴史や概念に大きな疑問を投げかけ、当時の美術界にセンセーションを巻き起こしたこの展覧会へのファ

ンの参加を機に、夫婦である2人は活動の拠点を中国からフランスに移します。


その後ファンは、中国古代文化における神秘的な活力の要素、たとえば道教方術、占卜、薬物などにおける考え方を用いながら、私たちが直面する社会や政治的な事柄から引き出される現実を、ユーモアを交えながら作品の中で取り上げ、世界各地で数多くのプロジェクトを発表しました。シェン・ユアンは、政治的、社会的要素を織り交ぜながらも、「舌」や「髪の毛」といったより身近でありながら象徴的な媒体を使い、言語や記憶、孤独、コミュニケーションの中にひそむ光と影を映し出していく作品を発表しています。


「2000 年ー2046 年的旅行指南」と「舌」は、そんな2人の本の形をした作品としてCCA で制作された、大変ユニークなものです。

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